赤ちゃんの粉ミルクにミネラルウォーターは大丈夫?
最近はミルクで授乳される方も多いかと思います。赤ちゃんの口に直接入るものなので、安全面など特に気を遣いますよね。
ミルクは通常、粉ミルクを水に溶かして作りますが、水と言っても水道水からミネラルウォーターまで様々。いったいどれがミルク作りに適した水なのでしょうか?
今回は、そんな赤ちゃんのミルク作りに最適な水を調べました。
ミルクに使っていい水・悪い水
1. 水道水はOK
乳幼児は、内臓の機能が未熟なのでミネラル分を排泄するのが難しいとされています。そのため、ミルクに使用する水は、内臓に負担をかけないためにミネラル分の少ない「軟水」が良いとされています。日本の水道水はほとんどが軟水で、水質基準も厳しいことから、使用に適していると言えます。
ただし、給水方式をとっている集合住宅や病院の水道水は、水質を維持するのが困難な場合が多く、注意が必要です。
また、すでに解除済みではありますが、東京都では、一部地域で放射性物質の量が基準値を超えたとして、乳児のミルクには水道水を使わないことを推奨した時期があります。水道水はミルク作りには適していると言えますが、前述した内容が今でも気になる方は、自己判断で使うかどうかを決めましょう。
水道水を沸騰して使用する場合は、カルキを抜くために、しばらく沸騰し続けましょう。
2. 浄水器を通した水はOK
ミネラル分を付与しない浄水器であれば、ミルクに使用しても問題ないとされています。ただし、消毒に使われている成分を除去することになるため、汲み置きなどすると、水の中で雑菌が繁殖する可能性があり注意が必要です。
3. 日本のミネラルウォーターはOK
日本の水を原料としたミネラルウォーターは、ほとんどがミネラル濃度の低い軟水なので、使用に適しています(硬水の場合もあるので注意が必要)。ミネラルウォータを使用する際は、煮沸し適温にしてから使用します。
4. 海外のミネラルウォーターはNG
海外が採水地のミネラルウォーターは、ほとんどがミネラル濃度の高い硬水なので、ミルクには適していません(一部、軟水の製品もあります)。
安全なミルク作り 3つのポイント
1. 軟水を選ぶ
赤ちゃんのミルクに使用する水は、赤ちゃんの内臓に負担をかけないために、ミネラル濃度の低い「軟水」を選びましょう。
2. 煮沸させる
どのような水を使用する場合も、必ず一度沸騰させて、殺菌して使用します。水は沸かすと粒子が小さくなり、まろやかな、内臓に優しい水になると言われています。
3. 長時間放置しない
一度沸騰させた水でも、長時間放置すると雑菌が増殖するので、できるだけ早く使用します。粉ミルクの作り置きも厳禁。作ってから時間の経ったミルクは、雑菌が繁殖している可能性が高いため、飲ませないようにしましょう。
引用:
エビアン
販売元:伊藤園
採水地:フランス
硬度:304mg/L(硬水)
ph:7.2
特 徴:「エビアン」の源は、フレンチアルプスの大地。標高約850メートルに位置する採水地周辺は、厳しいEUの基準に基づき、あらゆる汚染から保護されている地域です。
ピュアな「エビアン」は、カルシウムやマグネシウムなどが適度に含まれた絶妙のミネラルバランス。「エビアン」のミネラルバランスは、この水が飲まれるようになった18世紀から200年以上を経ても安定しています。そのからだにやさしく、さわやかなおいしさは、世界中で愛されています。
伊藤園 Evian(エビアン) ミネラルウォーター 1.5L×12本 [正規輸入品]
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ミネラルウォーターのph(ペーハー)
硬度とは別に、ミネラルウォーターを比較する数値に、水分中の水素イオンの濃度指数pH(ペーハー)があります。pHは0から14までの数値で表され、pH1は強い酸性で、 pH14が強いアルカリ性、その中間のpH7が中性になります。
人間が飲む飲料水としては、アルカリ性がが強すぎたり酸性が強すぎたりすると、人体に悪影響を与えますから、飲用水としては使う事ができません。ほとんどのミネラルウォーターがpH5.0〜9.0で、ちなみに水道水はpH5.8〜8.6が基準となっています。
健康な人の体液はpH値が約7.4の弱アルカリ性なので、アルカリ性の水は体との相性がよく、吸収率が高くなります。疲れてくる と身体は酸性に傾き、エネルギー分解が滞り、中性脂肪や糖の分解も鈍くなります。アルカリ性のナチュラルミネラルウォーターの他に、水を電気分解してつく るアルカリイオン水もあります。
酸性の水を日常的に飲むことは健康のためにはおすすめできません。しかし、弱酸性の水はうがいや消毒に利用できます。また、人の肌は弱酸性なので、弱酸性の水で顔を洗ったり、化粧水として使うとしっとりします。
ミネラルウォーターの成分
ミネラルウォーターには、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムの4種のミネラルがラベルに記載されています。市販のペットボトルなどにも記載がありますので確認してみてください。
カルシウムとは
カルシウムは人体の中で最も多いミネラルで、全体重の1.5%~2.0%程度を占めます。体重60kgの人だと約900g~1,200g程度がカルシウムです。その99%が歯や骨の中にあり、残りの1%は、筋肉や神経、体液中に含まれています。
日本人にとってカルシウムは最も不足しがちなミネラルです。日本の多くは軟水で、カルシウムを摂取する機会が欧米に比べて低いのが理由のひとつに考えられます。
カルシウムは骨や歯の構成要素としてだけではなく、体の生理機能を調整し心を安定させる働きがあり、筋肉の収縮,神経伝達物質を放出し興奮や緊張の緩和,血液凝固,動脈硬化や高血圧の予防などの作用があります。
カルシウムが不足すると、体にさまざまな不調をきたし、精神的にもイライラしがちになります。
ナトリウムとは
ナトリウムで一番身近なものは塩(塩化ナトリウム)です。人間の体液は弱アルカリ性(PH値約7.4)に保たれています。これは、ナトリウムの緩衝作用によるものであり、体液が酸性に傾くのを防いでいます。ナトリウムが多くなれば、その濃度を下げるために体外への水分排出を抑制し、逆に少なくなれば濃度を適正に保つために体外へ水分を排出しようとします。生命の維持に適量の塩が必要と言われるように、体内でのナトリウム濃度が極端に低ければ、水分の代謝作用が働く結果、脱水症状に陥る危険があるので注意が、必要です。
カリウムとは
カリウムは血圧を正常に保ち、細胞内の余分なナトリウムを排出し血圧を正常に保ち、高血圧などを予防します。カリウムには、ナトリウムの排せつを促して血圧を下げる作用があります。ナトリウムの取りすぎは高血圧を招くため、ナトリウムを多く含む食塩を減らすとともに、カリウムの摂取量を増やして高血圧を予防・治療しましょう。
マグネシウムとは
マグネシウムとカルシウムというものは、非常に密接な関係性があります。マグネシウムは、カルシウムが体内でしっかり働くようにサポートし、カルシウムが骨から溶け出すのを防ぎ、血流を整える働きをするミネラルです。
カルシウムをしっかり摂っていても、マグネシウムが不足すればカルシウムが十分に働かず、不足しているのと同じ状態になります。そのため、バランスよく摂取することが大事で、一般的には、カルシウムとマグネシウムは2:1の割合で摂ると良いとされます。カルシウムはマグネシウムに対して、非常に吸収率が低いので、カルシウムとマグネシウムは3:1の割合で摂ると良いという説もあるようです。
クリスタルガイザー(CRYSTAL GEYSER)
商品名:CRYSTAL GEYSER(クリスタルガイザー)
販売元:大塚食品
硬度:38mg/L(軟水)
ph:7.6
特 徴:アメリカ合衆国カリフォルニア州マウント・シャスタを水源とするクリスタルガイザーは軟水で、くせのないまろやかな味が特徴です。
日本のほとんどの天然水も軟水であるため、日本人にとってなじみやすい口当たりです。時間をかけてじっくりと自然ろ過されたクリスタルガイザーは、体の渇きをすばやく癒してくれます。また、バナジウムが豊富に含まれているのも特徴です。
これは、火山に見られる玄武岩層(黒褐色の火成岩)を長い年月をかけ濾過した水のみに含まれる天然ミネラル成分。まさに、かつて火山だったマウント・シャスタの恵みが詰められているのです。